京都や東京などの人気観光地では訪日旅行者が増え、できれば人混みを避けて日本らしい風景をゆっくり楽しみたいと考える人も少なくありません。
2025年の訪日外国人旅行者数は4,268万人となり、主要都市だけでなく地方にも旅行者の行き先が広がっています。
その一方で、全国には外国人旅行者が比較的少なく、静かな町歩きや自然散策を楽しみやすい地域も残っています。
この記事では、最新の宿泊統計や各地の観光情報を参考に穴場候補を紹介し、混雑を避ける選び方や旅行するときのコツまでまとめます。
外国人がいない観光地を探す人におすすめの穴場7選
「外国人がいない」と断言できる観光地はありませんが、訪日客が集中しにくく、比較的静かに歩きやすい地域はあります。
ここでは2025年の宿泊統計や各地の観光情報、検索上位記事の傾向を参考に、知名度とアクセスのバランスがよい穴場を選びました。
大型連休やイベント日は状況が変わるため、あくまで候補として活用してください。
自然や歴史、温泉、町歩きをゆっくり楽しみたい人に向く場所を中心に紹介します。
1. 最上や庄内エリア 山形県
山形県は東京や大阪、京都などの主要観光地と比べると外国人宿泊者が少なく、落ち着いた旅行先を探したい人が候補に入れやすい県です。
とくに最上地方では、雄大な自然に囲まれた最上川や最上峡を眺めながら舟下りを楽しめ、日本の地方らしい景色を満喫できます。
庄内地方には酒田の歴史的な町並みや出羽三山などがあり、自然だけではなく歴史や文化を目的にした旅行にも向いています。
東京から直接アクセスする人が多い定番観光地ではないため、旅程に少し余裕を持たせれば、観光客が集中する場所から離れやすいのも魅力です。
ただし紅葉シーズンや祭りの開催日などは国内旅行者も増えるため、静かさを重視するなら平日を選ぶとよいでしょう。
2. 真岡市 栃木県
栃木県といえば日光や那須が全国的に有名ですが、混雑を避けたい場合は県南東部の真岡市にも目を向けてみましょう。
真岡市には鉄道文化に触れられるSLキューロク館や、地域に受け継がれてきた真岡木綿などがあり、派手な観光地とは違った楽しみ方ができます。
市街地から少し離れると田園風景も多く、ドライブをしながら道の駅や地元の飲食店に立ち寄る旅行とも相性がよい地域です。
日光東照宮のように海外の旅行ガイドで必ず紹介される場所ではないため、外国人旅行者が集中しにくい候補として考えやすいでしょう。
鉄道関連施設やイベントは運行・開催状況が変わることがあるので、訪問前に真岡市観光協会などの最新情報を確認してください。
3. 平泉寺白山神社 福井県
福井県で静かな歴史スポットを探すなら、勝山市にある平泉寺白山神社は有力な候補です。
約1300年の歴史を持つとされる境内には杉の大木が立ち並び、石畳や地面を覆う苔が美しく、森そのものが神聖な空間のように感じられます。
福井県は2025年の外国人延べ宿泊者数が全国でも少ない水準にあり、東京や京都とは観光客の規模が大きく異なります。
平泉寺白山神社も大規模な繁華街型観光地ではなく、参道を歩きながら歴史と自然をじっくり味わいたい人に向いています。
雨上がりや新緑の時期は苔の美しさが際立ちますが、足元が滑りやすくなる場合があるため、歩きやすい靴を用意しておきましょう。
4. 信楽町 滋賀県
滋賀県甲賀市の信楽町は、信楽焼で知られる陶芸の町で、京都からそれほど遠くない場所にありながら都市型の観光地とは異なる雰囲気があります。
町には窯元や陶器店が点在しており、巨大な観光施設を短時間で回るのではなく、気になる店を見つけながら歩く楽しみがあります。
有名なたぬきの置物を眺めたり、器を選んだり、陶芸体験をしたりと、自分のペースで過ごしやすいのも特徴です。
滋賀県全体の外国人延べ宿泊者数も京都府と比較するとかなり少なく、京都の混雑を避けた周辺旅行先として検討できます。
陶器市や大型イベントの日は国内客も増えるため、静かな町歩きを目的にする場合はイベント日程を事前に確認しておくのがおすすめです。
5. 吉良川の町並み 高知県
高知県室戸市の吉良川には、土佐漆喰の白壁や水切り瓦などが残る歴史的な町並みがあります。
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、日本の古い建築や暮らしの景観が好きな人には魅力的な散策スポットです。
高知県は2025年の外国人延べ宿泊者数が約14万人泊と全国でも少ない水準で、大都市圏とは観光客数の規模が大きく異なります。
室戸周辺まで移動するにはある程度時間が必要ですが、そのアクセス条件が結果として観光客の集中を抑える要因にもなっています。
吉良川だけでなく室戸岬や海沿いのドライブと組み合わせれば、一日かけて高知らしい海と町並みを楽しめます。
6. 奥出雲町 島根県
島根県で静かな山里を旅したい人には、中国山地に囲まれた奥出雲町があります。
奥出雲は神話やたたら製鉄文化との結びつきが深く、鬼の舌震をはじめとする自然景観や温泉、そばなど地域ならではの魅力があります。
島根県の2025年外国人延べ宿泊者数は約11万人泊で、全国でも特に少ない水準です。
出雲大社のような全国的に知られた場所からさらに内陸へ入るため、観光客が一点に集中する都市観光とは違う時間を過ごしやすいでしょう。
公共交通だけで複数スポットを回るのは難しい場合があるので、効率よく観光したい場合はレンタカーを利用するのがおすすめです。
7. 椎葉村 宮崎県
とにかく都会の喧騒から離れたいなら、宮崎県の山間部にある椎葉村も候補になります。
深い山々に囲まれた椎葉村は日本三大秘境の一つとして紹介されることがあり、十根川地区の伝統的な集落や平家落人伝説など独特の文化が残っています。
宮崎県自体も2025年の外国人延べ宿泊者数が約26万人泊と比較的少なく、椎葉村はさらに主要交通ルートから離れています。
アクセスには時間がかかりますが、その分だけ自然や集落の風景を目的に旅行する人にとっては大きな魅力になります。
山間部では天候や道路状況の影響を受ける場合があるため、レンタカー利用時は時間に余裕を持ち、出発前に道路情報も確認しておきましょう。
外国人観光客が比較的少ない場所に共通する特徴
外国人旅行者が比較的少ない場所には、いくつか共通点があります。
有名な世界遺産や大都市の定番ルートから外れていることに加え、鉄道だけでは行きにくい地域や、海外向けの情報発信がまだ多くない場所は人が集中しにくい傾向です。
逆に、SNSで急に話題になると状況が変わることもあります。
静かな旅先を見つけるなら、地名の知名度だけでなくアクセスや周辺施設まで確認することが大切です。
ゴールデンルートから外れている
訪日旅行では東京、富士山周辺、京都、大阪など知名度の高い観光地を組み合わせた旅程が定番になりやすく、その周辺には多くの旅行者が集中します。
一方、そこから新幹線や特急を乗り継いでさらに移動する地域になると、訪れる人の総数は少なくなりやすくなります。
たとえば福井や島根、高知などには魅力的な観光地が多いものの、初めて日本を訪れる旅行者の定番ルートには入りにくい場所も少なくありません。
有名都市から一県ずらして探すだけでも、混雑度が大きく下がる場合があります。
「有名スポットの代替地」という考え方で探すと、アクセスと観光価値のバランスがよい場所を見つけやすくなります。
最後の移動に車が必要になる
駅から徒歩や地下鉄だけで観光できる場所は、外国人旅行者に限らず幅広い旅行者が訪れやすいため混雑しやすくなります。
反対に、駅から路線バスでさらに移動する場所やレンタカーが便利な地域では、旅行者数が自然に絞られる傾向があります。
椎葉村や奥出雲などの山間部が静かに感じやすい理由の一つも、移動にある程度の時間が必要な点です。
車を使える人なら、こうした交通条件をあえて利用して穴場を探す方法があります。
ただし冬季の積雪や山道では運転難易度が上がるため、静かさだけを理由に無理なルートを選ばないよう注意しましょう。
大型ホテルや繁華街が少ない
大規模ホテルや免税店、大型商業施設が集まる地域は旅行会社のツアーにも組み込みやすく、多くの宿泊客を受け入れられます。
反対に小規模な旅館や民宿が中心の地域では、一度に宿泊できる人数そのものが限られます。
山間の温泉地や小さな港町、陶芸の町などは、観光客数より地域文化や自然環境を重視する旅行に向いています。
夜の繁華街を楽しむ旅行には不向きな場合がありますが、朝夕の静けさや地元の食事を楽しみたい人にはメリットになります。
宿泊施設が少ない地域は週末だけ満室になることもあるため、泊まりたい場合は早めに予約しましょう。
海外でまだ知られていない地域
観光地の混雑度は、その場所の魅力だけではなく、海外のSNSや旅行サイトでどれだけ知られているかにも左右されます。
日本人には有名でも海外ではほとんど紹介されていない地域なら、外国人旅行者が比較的少ないケースがあります。
一方で、以前は穴場だった場所でも動画やSNS投稿をきっかけに急速に旅行者が増えることがあります。
白馬や地方の歴史的な宿場町などのように、海外から注目される地域は数年単位で変化すると考えておいた方がよいでしょう。
数年前の記事だけを信じず、現在の口コミや宿泊料金、公式観光サイトも合わせて確認することが大切です。
データで見る外国人宿泊者が少ない都道府県
「外国人が少ない県」を探すときは、感覚だけでなく宿泊統計も参考になります。
観光庁の2025年年間確定値では、外国人延べ宿泊者数は都道府県によって大きな差があり、東京都や大阪府などに比べて福井県、島根県、高知県などは少ない水準でした。
ただし県全体の数字と個別観光地の混雑は一致しません。
統計は候補を絞るための材料として使い、最終的には訪問予定地の最新情報も確認しましょう。
2025年に外国人延べ宿泊者数が少なかった県
観光庁の2025年年間確定値を見ると、外国人延べ宿泊者数が少ない都道府県には地方の県が多く並んでいます。
全国の外国人延べ宿泊者数は約1億7,992万人泊でしたが、最も多い東京都は約6,012万人泊となっており、地域による差は非常に大きくなっています。
以下は、外国人延べ宿泊者数が少なかった主な都道府県をまとめたものです。
静かな旅行先を探す際は、このような県から候補を探す方法もあります。
| 都道府県 | 2025年外国人延べ宿泊者数 |
|---|---|
| 福井県 | 108,550人泊 |
| 島根県 | 114,300人泊 |
| 高知県 | 140,780人泊 |
| 秋田県 | 148,340人泊 |
| 山口県 | 162,210人泊 |
| 鳥取県 | 203,600人泊 |
| 徳島県 | 230,080人泊 |
| 佐賀県 | 251,600人泊 |
| 宮崎県 | 263,050人泊 |
| 埼玉県 | 280,350人泊 |
なかでも福井県、島根県、高知県は10万台の人泊にとどまっており、東京や大阪とは桁が大きく異なります。
宿泊者数が少なくても観光地が空いているとは限らない
外国人延べ宿泊者数を見ると地域全体の傾向を把握できますが、その数字だけで観光地の混雑を判断することはできません。
たとえば隣県や大都市に宿泊した旅行者が日帰りで訪れる場所では、宿泊統計が少なくても昼間には多くの観光客が集まる可能性があります。
また、有名な祭りや花火大会、紅葉など特定の日だけ国内旅行者が急増する観光地もあります。
そのため統計は「外国人旅行者が少なそうな地域を絞り込む第一段階」として使うのがおすすめです。
実際の旅行日は曜日、イベント、季節まで確認すると、より静かな時間を選びやすくなります。
数字が少ない県の中でも有名スポットを少し外す
外国人宿泊者数が少ない県を選んだうえで、さらに県内の定番観光地から少し離れると、静かな場所を見つけやすくなります。
福井県なら県内でも知名度の高い恐竜博物館だけを目的にするのではなく、平泉寺白山神社や山間部まで範囲を広げる方法があります。
島根県なら出雲大社だけで終わらず奥出雲へ、高知県なら高知市中心部だけでなく室戸方面へ足を延ばすと旅行の雰囲気が変わります。
有名観光地を完全に避けなくても、一日の半分を周辺の小さな町や自然スポットに使うだけで混雑を避けやすくなります。
レンタカーを利用できる場合は、都市から一時間前後離れた場所まで検索範囲を広げてみましょう。
混雑を避けて静かに旅行するためのコツ
同じ観光地でも、曜日や時間帯を変えるだけで混雑の印象は大きく変わります。
外国人旅行者だけでなく日本人観光客も含め、人が集中する時間を避けることが静かな旅につながります。
とくに有名スポットでは朝と昼で雰囲気が別物になることも珍しくありません。
旅行先そのものを変えなくても、訪問時間や移動方法を工夫すれば落ち着いて観光できる可能性は高まります。
平日と観光シーズンの合間を狙う
静かに旅行したいなら、土日祝日より平日を選ぶのが基本です。
特にゴールデンウィーク、お盆、三連休、紅葉のピークなどは、外国人旅行者が少ない地域でも日本人観光客で混雑します。
桜が満開になる直前や紅葉がピークになる少し前など、人気シーズンから数日から一週間程度ずらすだけでも混雑が緩和される場合があります。
宿泊料金もピーク日より下がりやすいため、旅費を抑えながら静かに過ごしたい人には一石二鳥です。
季節を完全に外すのではなく、「ベストシーズンの少し手前」を狙うと景色と空き具合を両立しやすくなります。
朝早く観光する
有名な観光地でも、早朝は団体旅行や日帰り客がまだ到着していないため、静かな時間を過ごせることがあります。
神社や自然散策路など、早い時間から歩ける場所は特に朝観光との相性がよいでしょう。
前日に近くへ宿泊しておけば、朝8時前後から移動を始めることも難しくありません。
昼前に混雑し始めたころには主要スポットを見終え、温泉やカフェなど別の場所へ移動できます。
写真を撮りたい人にとっても、人が少なく光が柔らかい朝の時間帯は魅力があります。
観光地の中心ではなく周辺に泊まる
人気観光地の中心部に宿泊すると便利ですが、ホテル周辺まで常に混雑している場合があります。
静かな旅行をしたいなら、中心地から電車や車で20分から40分ほど離れた町に泊まる方法があります。
宿泊料金が安くなることもあり、地元の飲食店やスーパーなど観光地とは違う日常の風景を楽しめるのもメリットです。
朝だけ人気スポットを観光し、午後は宿泊地周辺を散歩するといった旅程も組みやすくなります。
ただし最終電車やバスの本数が少ない地域もあるので、宿を予約する前に夜の交通手段を確認してください。
一か所に長く滞在する
短時間で有名観光地を何か所も回ろうとすると、自然と多くの旅行者が利用する定番ルートを通ることになります。
一方、一つの地域に一泊から二泊してじっくり過ごせば、小さな神社や商店街、温泉、地元の食堂などにも立ち寄れます。
観光スポットを消化する旅行ではなく、町そのものを楽しむ旅行に切り替えると、人混みを避けながら満足度を高めやすくなります。
最上、奥出雲、椎葉村など自然の多い地域では、移動距離を減らす意味でも滞在型の旅が向いています。
予定を詰め込み過ぎず、一日二つから三つ程度の目的地に絞ると落ち着いた旅になりやすいでしょう。
外国人が少ない観光地を選ぶときの注意点
外国人旅行者が少ない場所は静かに過ごしやすい一方、交通や店舗の選択肢が限られることがあります。
また、「外国人が少ない」という情報は短期間で変わる可能性があり、SNSやテレビで紹介された直後に混雑することもあります。
旅行計画では国籍ではなく混雑度や自分が求める過ごし方を基準にすると失敗しにくくなります。
現地の暮らしを尊重しながら、無理のないアクセス方法を選ぶことも大切です。
外国人がまったくいない場所は保証できない
日本国内で「外国人が絶対にいない観光地」を事前に特定することはできません。
外国人旅行者の行動範囲は年々広がっており、以前はほとんど見かけなかった地域が急に人気になることもあります。
この記事で紹介した場所についても、旅行する日時によって外国人旅行者に会う可能性は当然あります。
そのため「外国人がいない場所」というより、「大都市や超有名観光地に比べて旅行者が集中しにくい場所」と捉えるのが適切です。
静けさを最優先したい場合は、場所だけでなく平日や早朝など時間帯も組み合わせましょう。
交通や飲食店が少ない場合がある
観光客が少ない地域では、バスや電車の本数、飲食店、コンビニなども少ない場合があります。
都市部と同じ感覚で移動すると、次のバスまで一時間以上待つことになったり、夕方には飲食店が閉まっていたりする可能性があります。
山間部へ行く場合は、ガソリンスタンドや駐車場の位置まで確認しておくと安心です。
宿泊するなら夕食付きのプランを選ぶなど、現地の環境に合わせて計画することが重要です。
多少の不便さを含めて楽しめる人ほど、地方の穴場旅行には向いているでしょう。
国籍ではなく混雑度を基準に旅先を選ぶ
「外国人がいない観光地」と検索する人の多くは、外国人そのものを避けたいというより、京都や東京などの過度な混雑を避けて静かに旅行したいと考えているのではないでしょうか。
実際には、外国人旅行者が少なくても日本人の団体客で混雑する観光地はあります。
反対に外国人旅行者が訪れる場所でも、平日の朝なら静かに観光できるケースもあります。
そのため旅行先選びでは国籍よりも、観光客全体の人数、曜日、時間帯、イベント開催状況を見る方が目的に合っています。
地域住民の生活や文化を尊重しながら旅行すれば、観光客が少ない地方ならではの魅力もより感じやすくなるでしょう。
まとめ
外国人がいない観光地を探しているなら、東京や京都などの定番ルートから離れ、地方の小都市や山間部まで候補を広げてみましょう。
2025年の宿泊統計では、福井県、島根県、高知県などは外国人延べ宿泊者数が比較的少なく、平泉寺白山神社や奥出雲、吉良川など静かな旅行先を探しやすい地域です。
山形の最上や庄内、栃木の真岡、滋賀の信楽、宮崎の椎葉村なども、大都市型の観光とは違った日本の自然や暮らしを楽しめます。
ただし外国人旅行者がまったくいないことを保証できる場所はなく、休日やイベントによっては日本人観光客を含めて混雑する可能性があります。
平日、早朝、オフシーズン、レンタカーなどを上手に組み合わせ、国籍ではなく「人混みを避けて自分のペースで旅ができるか」という視点で目的地を選んでみてください。
