仕事や人付き合いに疲れたとき、「誰にも気を使わず、一人で温泉にでも行きたい」と思うことは珍しくありません。
40代や50代になると、観光地を朝から晩まで巡る旅行より、温泉に浸かって食事を楽しみ、静かに過ごす旅のほうが心地よく感じる人も増えてきます。
温泉地なら一人でも時間を持て余しにくく、観光を詰め込まなくても旅そのものが成立するのが魅力です。
この記事では、おっさん一人旅に向いている温泉地から、宿選び、予算、1泊2日の過ごし方、一人でも気まずくなりにくいコツまで詳しく紹介します。
おっさん一人旅で温泉がおすすめな理由7つ
おっさん一人旅と温泉は非常に相性の良い組み合わせです。
若い頃の旅行のように予定を詰め込む必要がなく、温泉に入って食事をして休むだけでも十分に旅行らしい満足感を得られます。
誰かの希望に合わせる必要もないため、疲れている大人の男性ほど一人旅の自由さを実感しやすいでしょう。
誰にも予定を合わせなくていい
一人旅最大のメリットは、自分以外の予定を考える必要がないことです。
朝早く起きても、チェックアウト直前まで寝ていても、同行者に文句を言われることはありません。
温泉に3回入りたいと思えば3回入れますし、疲れたら観光をやめて部屋で昼寝をしても問題ありません。
普段は家族や職場の予定に合わせることが多い人ほど、自分だけで時間を決められることに大きな開放感を感じられます。
温泉だけでも旅行として満足しやすい
一人旅では「一人で観光地を回って楽しいのだろうか」と不安になる人もいます。
しかし温泉旅行なら、目的そのものが入浴や休養なので、観光スポットを大量に巡る必要がありません。
午後に宿へ入り、温泉、夕食、晩酌、もう一度温泉という過ごし方だけでも十分に充実した一日になります。
旅程を考えるのが面倒な人にも、温泉一人旅は挑戦しやすいスタイルです。
一人で行っても浮きにくい
温泉旅館は家族旅行や夫婦旅行のイメージがありますが、現在は一人旅向けの宿泊プランを用意する宿も珍しくありません。
ビジネス客や一人旅の利用者がいる温泉地を選べば、男性一人で宿泊していても必要以上に目立つことはありません。
特に大規模な温泉地や外湯めぐりができる場所では、それぞれが自由に行動しているため一人でも過ごしやすくなります。
周囲の視線が気になるなら、平日や大型連休以外の日を選ぶのもおすすめです。
食事と風呂を自分のペースで楽しめる
グループ旅行では、食事の時間や入浴時間をある程度そろえなければならないことがあります。
一人なら自分が腹を空かせたタイミングで食べ、自分が入りたい時間に風呂へ向かえます。
温泉街の居酒屋で軽く飲んでから宿へ戻ったり、逆に夕食後すぐ部屋でのんびりしたりするのも自由です。
「せっかく旅行に来たから何かしなければ」と考えなくていいことが、一人旅ならではの贅沢といえます。
何もしない時間を楽しめる
大人になると、仕事中だけでなく休日までスマートフォンやメールに追われることがあります。
温泉地まで移動してしまえば、普段と環境が変わるため、何もしない時間を作りやすくなります。
風呂上がりに畳の上で横になったり、窓から山や川を眺めたりするだけでも、普段とは違った時間を過ごせます。
観光を目的にするのではなく「休むために旅へ行く」と考えると、温泉一人旅の満足度は高くなります。
趣味と組み合わせやすい
温泉だけでは少し物足りない人は、自分の趣味を組み合わせると一人旅がさらに楽しくなります。
ドライブやツーリング、鉄道旅行、写真撮影、登山、ハイキング、神社仏閣巡りなどは温泉旅行との相性が良好です。
温泉街の居酒屋や郷土料理店を巡り、一人飲みを楽しむ旅にしてもよいでしょう。
他人の趣味に合わせる必要がないため、自分が好きなことだけを詰め込めるのも一人旅の強みです。
1泊2日でも気分転換しやすい
長期休暇を取らなくても楽しめる点も、温泉一人旅のメリットです。
自宅から2〜3時間程度で行ける温泉地なら、土日の1泊2日だけでも十分に非日常感を味わえます。
金曜日の仕事後に移動して2泊する必要はなく、土曜日の昼頃に出発して日曜日の夕方に帰宅するだけでも構いません。
準備の負担も小さいため、「今週ちょっと疲れたから行ってみよう」という感覚で旅を計画できます。
おっさん一人旅におすすめの温泉地7選
一人で温泉へ行くなら、有名かどうかだけでなく、一人で歩きやすいか、温泉以外にも時間を使えるか、公共交通でも移動できるかを確認しておきたいところです。
ここでは初めての一人温泉旅行でも選びやすい定番から、静かにこもりたい人向けの温泉地まで7カ所を紹介します。
自分がどんな休日を過ごしたいかを考えながら選んでみてください。
| 温泉地 | 向いている人 | 主な魅力 |
|---|---|---|
| 草津温泉 | 初めて一人旅をする人 | 湯畑、温泉街、湯めぐり |
| 伊香保温泉 | 街歩きも楽しみたい人 | 365段の石段街、温泉情緒 |
| 奥日光湯元温泉 | 静かに休みたい人 | 乳白色の硫黄泉、自然 |
| 城崎温泉 | とにかく温泉を巡りたい人 | 外湯めぐり、歩きやすい温泉街 |
| 道後温泉 | 歴史や街歩きが好きな人 | 道後温泉本館、松山観光 |
| 黒川温泉 | 露天風呂好きの人 | 入湯手形、里山の温泉街 |
| 別府温泉 | 温泉を徹底的に楽しみたい人 | 別府八湯、多彩な温泉 |
草津温泉と伊香保温泉は初めての一人旅にもおすすめ
関東から気軽に行きやすい温泉地を探しているなら、群馬県の草津温泉と伊香保温泉が有力候補です。
草津温泉は湯畑を中心に温泉街が広がっており、到着後は徒歩で散策しながら食事や湯めぐりを楽しめます。
伊香保温泉には365段の石段街があり、饅頭屋や土産店、昔ながらの遊技場などを眺めながら一人でぶらぶら歩くのに向いています。
どちらも「宿に入ったらやることがない」という状況になりにくいため、初めて一人で温泉へ行く男性にも選びやすいでしょう。
王道の温泉地らしい雰囲気を味わいたいなら草津、少し落ち着いた街歩きを楽しみたいなら伊香保という選び方がおすすめです。
奥日光湯元温泉は静かにこもりたい人向け
にぎやかな観光地から少し離れて休みたいなら、栃木県の奥日光湯元温泉が向いています。
湯ノ湖周辺の自然に囲まれた温泉地で、乳白色のにごり湯を楽しめる宿が多いのが特徴です。
草津や熱海のような大規模な歓楽街ではないため、夜まで飲み歩く旅より、温泉に入って静かに過ごす旅に適しています。
戦場ヶ原など奥日光の自然散策と組み合わせれば、一人でも充実した1泊2日を作りやすいでしょう。
仕事や人付き合いから完全に距離を置きたいときには、あえて何もない場所を選ぶのも良い選択です。
城崎温泉と道後温泉は街歩きも楽しめる
西日本で温泉街らしい旅を楽しむなら、兵庫県の城崎温泉と愛媛県の道後温泉がおすすめです。
城崎温泉は複数の外湯が温泉街にまとまっており、浴衣姿で歩きながら湯めぐりをすること自体が観光になります。
温泉街の端から端まで徒歩で巡りやすいため、車を使わない一人旅にも相性の良い温泉地です。
道後温泉では重要文化財の道後温泉本館をはじめ複数の公衆浴場を利用でき、路面電車を使えば松山市中心部にも移動できます。
温泉だけではなく歴史ある街並みや飲食店も楽しみたい人なら、どちらを選んでも時間を持て余しにくいでしょう。
黒川温泉と別府温泉は湯めぐりを重視する人向け
温泉そのものを旅の主役にしたいなら、九州の黒川温泉と別府温泉は一度は検討したい場所です。
黒川温泉では入湯手形を使って複数の旅館の露天風呂を巡れるため、一人で温泉をじっくり楽しむ旅に向いています。
別府には別府温泉や鉄輪温泉、明礬温泉などからなる別府八湯があり、同じ市内でも異なる雰囲気の温泉地を楽しめます。
静かな里山の雰囲気と露天風呂を味わうなら黒川、数多くの温泉を巡って旅行中ずっと湯に浸かりたいなら別府が向いています。
九州まで足を延ばすなら、2泊以上にして温泉巡りを中心とした旅程を作るのもおすすめです。
おっさんの一人温泉旅で失敗しない宿の選び方
温泉地選び以上に重要なのが、実際に泊まる宿の選び方です。
人気旅館だからという理由だけで予約すると、一人利用できなかったり、夕食会場で落ち着かなかったり、駅から遠く移動に苦労したりする可能性があります。
一人旅では豪華さよりも、自分がストレスなく過ごせる条件を優先して選ぶのがおすすめです。
1名1室で予約できる宿を探す
最初に確認したいのは、そもそも一人で予約できる宿かどうかです。
旅館には2名以上を基本としているところもあり、空室が表示されていても1名では予約できない場合があります。
予約サイトを利用するときは、宿泊人数を最初から「大人1名」に設定して検索すると候補を絞り込みやすくなります。
「一人旅プラン」「ビジネスプラン」「素泊まりプラン」などが用意されている宿は、一人客を受け入れる前提があるため利用しやすいでしょう。
料金を見るときは2名利用時の1人あたり料金ではなく、1名1室で表示される実際の合計金額を確認してください。
食事形式を確認する
一人旅で意外と気になるのが夕食です。
大広間で家族連れや夫婦に囲まれて会席料理を食べることに抵抗がある人は、部屋食や個室食の宿を選ぶと過ごしやすくなります。
一方、一人で飲食店へ入ることに抵抗がなければ、朝食だけ付けて夕食は温泉街で食べる方法もおすすめです。
居酒屋やラーメン店などが多い温泉地では、素泊まりにして食事を自由にすると旅費を抑えやすくなります。
自分が何を気まずいと感じるかを考え、それに合わせて食事形式を決めることが重要です。
駅やバス停からのアクセスを見る
車を使わない一人旅では、宿の立地を必ず確認しておきましょう。
同じ温泉地でも、中心街から徒歩数分の宿と送迎が必要な山間部の宿では移動の負担が大きく異なります。
特に冬の温泉地では雪や凍結があるため、普段歩ける距離でも大きな荷物を持って移動するのは大変です。
公共交通で行く場合は、最寄り駅やバスターミナルから徒歩で行ける宿か、無料送迎が用意されている宿を選ぶと安心です。
観光より休養が目的なら、移動時間を減らして早めに温泉へ入れる宿を優先すると満足度が上がります。
温泉の営業時間と設備を確認する
温泉好きなら、浴場の種類だけでなく利用できる時間も確認しておきたいところです。
深夜や早朝も利用できる宿なら、夕食前、就寝前、翌朝と複数回の入浴を楽しみやすくなります。
露天風呂、源泉かけ流し、サウナ、水風呂、貸切風呂など、自分が重視する設備があるかどうかも宿選びの基準になります。
温泉旅行では客室の豪華さより「風呂に何度入りたくなるか」を基準に選んだほうが満足できる人も少なくありません。
ただし清掃時間などで利用できない時間帯もあるため、予約前に公式サイトで確認しておきましょう。
おっさん一人旅の温泉旅行にかかる予算と1泊2日モデルプラン
温泉一人旅は、選ぶ宿や交通手段によって必要な金額が大きく変わります。
高級旅館に泊まれば数万円かかりますが、素泊まり宿やビジネスホテルを利用すれば比較的手軽に楽しむことも可能です。
大切なのは豪華さを追求することではなく、自分が何にお金を使いたいかを決めておくことです。
1泊2日の予算は2万〜4万円程度を目安に考える
近場の温泉へ1泊2日で出かけるなら、交通費を含めて2万〜4万円程度を一つの目安として考えると計画しやすくなります。
宿泊費を抑えたい場合は平日、日曜日宿泊、素泊まり、朝食のみのプランなどを探してみましょう。
一方、旅行の目的を「何もしないこと」にするなら、観光費を削って食事や温泉の良い宿にお金をかける方法もあります。
一人旅は同行者との予算調整が必要ないため、「今回は1万円台で行く」「今回は宿に3万円使う」と自由に決められるのがメリットです。
| 項目 | 予算の目安 |
|---|---|
| 宿泊費 | 10,000〜25,000円 |
| 往復交通費 | 3,000〜10,000円 |
| 昼食や飲み代 | 2,000〜5,000円 |
| 日帰り入浴や観光 | 1,000〜3,000円 |
| お土産など | 1,000〜3,000円 |
| 合計 | 20,000〜40,000円前後 |
1日目は早く着きすぎないくらいがちょうどいい
温泉旅行では、朝6時から観光するような忙しい予定を立てる必要はありません。
10時前後に自宅を出発し、昼頃に温泉地へ到着する程度でも十分です。
昼食を食べ、温泉街を1〜2時間歩いたあと、15時頃にチェックインすると無理のない流れになります。
チェックイン後は温泉に入り、部屋で休み、夕食を食べたら再び風呂へ行くくらいのスケジュールがおすすめです。
一人旅では予定を埋めることより、あえて余白を残しておくことが満足度につながります。
| 時間 | 過ごし方 |
|---|---|
| 10:00 | 自宅を出発 |
| 12:30 | 温泉地に到着して昼食 |
| 13:30 | 温泉街を散策 |
| 15:00 | チェックイン |
| 15:30 | 1回目の温泉 |
| 17:00 | 部屋で休憩 |
| 18:30 | 夕食 |
| 20:00 | 温泉街散策や一人飲み |
| 21:30 | 2回目の温泉 |
| 23:00 | 就寝 |
2日目は朝風呂を中心にゆっくり帰る
温泉宿に泊まったなら、翌朝は少し早めに起きて朝風呂を楽しみましょう。
夜とは空気や景色が違うため、同じ露天風呂でも別の雰囲気を味わえます。
朝食後はチェックアウトまで部屋で休み、帰り道に1カ所だけ観光する程度でも十分です。
日曜日なら夕方早めに帰宅できるようにすると、翌日の仕事に疲れを残しにくくなります。
「帰宅するまで観光地を詰め込む」のではなく、少し物足りないくらいで帰るのが大人の温泉一人旅には向いています。
おっさん一人旅で気まずさを減らし温泉を楽しむコツ
一人で旅行した経験が少ないと、「周りから寂しい人だと思われないか」「旅館で一人だと目立たないか」と気になることがあります。
しかし温泉地には一人客もおり、実際には周囲の人が他人の旅行スタイルを気にしている場面は多くありません。
それでも不安なら、一人で過ごしやすい環境を自分から選ぶことで気まずさをかなり減らせます。
平日や日曜日を狙う
一人旅で落ち着いて過ごしたいなら、混雑しやすい土曜日や連休を避けるのがおすすめです。
平日は宿泊客が比較的少ないため、大浴場やレストランでもゆっくり過ごしやすくなります。
一人利用できる客室が見つかりやすくなることもあり、同じ宿でも土曜日より料金を抑えられる場合があります。
平日に休みを取れない場合は、日曜日に宿泊して月曜日の朝に帰る方法も選択肢です。
静かな温泉旅を求めているなら、行き先以上に旅行する曜日を意識してみましょう。
食事が気になるなら素泊まりもあり
一人旅で最も心理的なハードルになりやすいのが夕食会場です。
気になる人は無理に2食付き旅館を選ばず、温泉街の飲食店で食事をする前提で宿を取ると気楽になります。
カウンター席のある居酒屋、蕎麦屋、ラーメン店なら、一人客でも入りやすいでしょう。
コンビニやスーパーで酒とつまみを買い、部屋で静かに飲むのも一人旅ならではの自由な過ごし方です。
旅館の豪華な会席料理にこだわらないことで、宿泊費をかなり下げられる場合もあります。
暇つぶし用に本やイヤホンを持っていく
一人旅では会話相手がいないため、普段より自由時間が多くなります。
読書が好きなら本や電子書籍を持っていき、音楽や動画が好きならイヤホンを用意しておくと便利です。
風呂上がりにビールを飲みながら映画を見るだけでも、家とは違った贅沢な時間に感じられます。
ただし、せっかく日常から離れるなら、スマートフォンを見続けるのではなく何もしない時間を作るのもおすすめです。
窓を開けて温泉街の音を聞いたり、知らない町を目的なく散歩したりする時間も一人旅の楽しみになります。
観光予定を詰め込みすぎない
一人旅初心者ほど「暇にならないように予定を入れなければ」と考えがちです。
しかし、温泉旅行では予定を詰め込みすぎると、結局いつもの休日以上に疲れてしまう可能性があります。
観光スポットは1日1〜2カ所程度にして、残りは温泉や散歩に使うくらいでも十分です。
途中で気になる店を見つけたら立ち寄り、疲れたら予定を中止して宿へ戻れるのが一人旅の良さです。
予定どおり行動することより、そのときの気分に合わせて予定を変えることを楽しんでみましょう。
まとめ
おっさん一人旅で温泉へ行くことは、決して寂しい旅行ではありません。
むしろ40代や50代になり、仕事や家庭などで自分だけの時間が少なくなってきた人にとって、誰にも予定を合わせず過ごせる温泉旅行は貴重な休息になります。
初めてなら草津温泉や伊香保温泉、街歩きを楽しむなら城崎温泉や道後温泉、静かに休むなら奥日光湯元温泉、温泉そのものを楽しむなら黒川温泉や別府温泉が候補になります。
宿を選ぶ際は、1名1室で予約できるか、食事形式は自分に合っているか、駅やバス停から移動しやすいかを確認しておきましょう。
観光予定を詰め込まず、温泉に入り、好きなものを食べ、眠くなったら寝るだけでも十分に立派な旅行です。
最近少し疲れていると感じたら、次の休日は小さなバッグ一つで温泉へ出かけ、自分のためだけに時間を使ってみてはいかがでしょうか。
